灸師 中川 照久 2020/5/25更新 

 

内耳の場所

耳の構造

内耳は、耳の一番奥にある音を感じ取る器官です。

上のイラストの緑色の部分が内耳です。

内耳は、側頭骨の中にあり、内耳を収めるための側頭骨内部の空間は、非常に複雑な形状をしているために、「骨迷路(こつめいろ)」と呼ばれます。
この骨迷路の中には、骨迷路と同じ形の「膜」があり、この膜は「膜迷路(まくめいろ)」と言います。
つまり、内耳は骨迷路と膜迷路の二重の壁で構成されているのです。
また、骨迷路と膜迷路の隙間は、「外リンパ隙(げき)」と呼ばれ、「外リンパ」という液体で満たされています。
同様に、膜迷路の中も液体で満たされており、この液体を「内リンパ」と言います。

内耳には、「前庭(ぜんてい)」「三半規管(さんはんきかん)」「蝸牛(かぎゅう)」の3つ部位からなります。
「前庭」と「三半規管」は平衡感覚を司り、「蝸牛」は音を感じ取るセンサーです。

 

蝸牛(かぎゅう)とは?

エスカルゴ

内耳の一部位である蝸牛には、音の情報を感じ取るための「蝸牛管(かぎゅうかん)」があります。この蝸牛管を指して「蝸牛」という場合もあります。
蝸牛とは、カタツムリのことで、カタツムリの殻に形が似ていることからこう呼ばれています。

 

蝸牛管の有毛細胞

この蝸牛管は、うずまき状の管であり、この管の中に「有毛細胞」という細かい毛がついた細胞があります。
この有毛細胞が音の振動を電気信号に変換して、脳に送っています。
つまり加齢の影響で、この有毛細胞が壊れて音が聞き取りにくくなってしまう現象こそが加齢性難聴の正体です。
この有毛細胞は、一度壊れてしまうと再生しないため、加齢性難聴はできるだけ早いうちから治療を始めることが必要です。

しかし、耳の治療は標準的な現代医学では扱いづらい分野でもあります。

ぜひ鍼灸治療をお試し下さい。

【 耳の症状に対する鍼灸治療 】

めまいの鍼灸治療
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