腰椎椎間板ヘルニアの症状

✅ 太ももやふくらはぎが痛い・痺れる

✅ 洗顔の姿勢や靴下を履くなど腰を丸めるが辛い

✅ 咳やくしゃみ、りきむと足腰に響く

✅ 長時間の座り姿勢で痛みが増し、足がしびれる

✅ 「つま先立ち」「かかと立ち」が困難

ヘルニアとは?

「ヘルニア」という医学用語は、何かが隙間から飛び出した状態を意味します。

腰椎椎間板ヘルニアでは、腰の「椎間板」の中身が飛び出して、神経を圧迫することで症状が出現します。

腰椎椎間板とは?

人間の背骨は「椎骨」というブロック状の骨が積み重なって出来ています。

その椎骨同士の隙間には「椎間板」というクッションの役割をする軟骨が挟まっています。

腰の椎骨は「腰椎」と呼ばれ、腰椎の間にある椎間板を「腰椎椎間板」と言います。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板は、中にあんこの入った「お饅頭」のような構造をしています。

腰椎の椎間板に過剰な負荷がかかり、中身の「あんこ」が飛び出して神経を圧迫してしまうのが「腰椎椎間板ヘルニア」です。

このあんこは「髄核」と呼ばれます。

髄核は、半透明で水分を含むジェル状の組織です。

この髄核が腰の神経に触れると、坐骨神経痛が出現するのです。

比較的新しい説では、髄核の中に含まれる化学物質が痛みを引き起こすという報告もあるそうです。

また、お饅頭の皮に当たる部分を「繊維輪」と言います。

この繊維輪は、後ろの部分の方が薄く破れやすい構造をしているため、椎間板の後ろ側を通る「馬尾神経」やそこから分岐する坐骨神経の根本を圧迫してしまうのです。

腰椎は通常、5つありますが、5つある中の4番目と5番目の腰椎の間の椎間板のヘルニアが最も多く、5番目と仙骨の間の椎間板のヘルニアが、その次に多いとされています。

腰椎椎間板ヘルニアは、腰を反らせた方が腰椎の椎間板にかかる負荷が少なくなり、症状が軽くなるのが一般的です。

 

腰椎椎間板ヘルニアに対する鍼灸治療

1. 腰の筋肉の緊張を緩和して、椎間板への負荷を減らす。

腰や背中の筋肉の緊張が強いと、縦方向の圧迫を強めてしまい、椎間板への負担が増えてしまいます。

神経痛は、過度な刺激に弱いため、鍼や灸で優しく筋肉を緩めていきます。

 

2. 椎間板周辺の血流を促進させ、ヘルニアの消失を促す

腰には、腰椎の椎間板の周囲の血流を促進させるポイントが存在します。

椎間板ヘルニアのタイプによっては、飛び出したヘルニアを血管が回収できるケースがあるため、血流を良くして治癒を促します。

 

3. 興奮している神経を鎮静化する

鍼の刺激には、痛みを伝達している神経をなだめる働きがあります。

神経が落ち着きを取り戻すだけでも、痛みが軽減する場合もあります。

 

4. お尻の筋肉を緩めて、骨盤のバランスを整える

骨盤は、お尻の筋肉で支えられているため、お尻の筋肉が不均等に緊張することで、骨盤のバランスが崩れてしまいます。

背骨の土台になっている骨盤が歪むと、背骨のバランスも崩れて、椎間板への負荷を増加させます。

お尻の筋肉は、厚い筋肉なので、マッサージなどでは中々緩みません。

そのため、鍼を使って効率的に筋肉の緊張を取っていきます。