灸師 中川 照久 2020/5/25更新 

 

不妊症でお悩みなら鍼灸治療をお勧めします。

原因が分からない不妊にお悩みの方には是非、鍼灸治療をお勧めします。

 

自律神経系の乱れや血流不順による体の冷えなどが妊娠を妨げている場合も多く、生理痛や生理不順(月経不順)がある方は、医学的な検査には表れない要因がある可能性があるので、全身を詳しく調べて原因を探していきます。

 

不妊治療において数千年の歴史をもつ鍼灸治療では、全身から妊娠しやすい体を作ることが可能です。

不妊のツボとは?

中極(ちゅうきょく)

おへその垂直線上で、恥骨から親指一本分上にあがった場所にあります。

頭のてっぺんから足のかかとまでのちょうど中間にあたる場所とされていて、心体の「力の源」とされています。

中極のさらに親指一本分上には「関元(かんげん)」というツボもあり、関元は「臍下丹田(さいかたんでん)」とも呼ばれ、このツボもエネルギーの源泉であり、エネルギーを管理センターとされています。

 

大赫(たいかく)

「中極」から親指の半分横に移動した場所に左右存在します。

「赫(かく)」とは、「赤」を二つ並べたもので、「盛ん」という意味があるので、「大赫」は「気を大きく盛んにするツボ」という意味合いを示しています。

男性不妊やED(勃起不全)などにも使われるツボです。

 

帰来(きらい)

「中極」から指三本分横に左右存在します。

「病弱で子供ができず、実家に帰されてしまった女性が、このツボよって元気を取り戻し、夫の元へ帰ることができた。」という伝説から命名されたという説もあります。

 

国安流子宮(こくあんりゅう・しきゅう)

「子宮」は不妊治療や婦人科系の疾患によく使われるツボですが、場所が諸説あり、中極から指四本分横に左右あるという説や、「大赫」や「帰来」と一致するという説など実に様々な説があります。

その中で、李国安(り こくあん)という中医師が提唱した「子宮」はヘソから指四本分下に下がったところから、指四本分横に左右移動した場所にあります。

 

「せんねん灸」で不妊のセルフケア

薬局やデパートなどで市販されている「せんねん灸」などでセルフケアとして活用できるツボを紹介します。

三陰交(さんいんこう)

内くるぶしから指四本分上に上がった骨の際にあります。

婦人科系の代表的なツボです。

「三陰交」とは、「肝・脾・腎」の三つの陰の経絡が交わるところという意味です。

東洋医学では、肝は「血」、脾は「栄養」、腎は「エネルギーの源」を司っているとされているため、不妊治療でも多用されるツボの一つです。

 

湧泉(ゆうせん)

足の指を曲げたときに足の裏の一番へこんだ場所に湧泉があります。

「湧泉」とは、地面から湧き出るエネルギーの泉を表しています。

不妊治療にも使われますが、心身のエネルギーを呼び覚ます万能のツボでもあります。

「せんねん灸」にはたくさんの種類があり、「太陽」という火を使わないお灸が薬局などでも市販されています。

足の裏は、目の届きにくい場所なので火を使うのに抵抗がある方は「太陽」を使って、このツボを温めてみてください。