ジェット・リー主演、リュック・ベッソン制作のアクション映画「キス・オブ・ザ・ドラゴン」(2001年)に登場する「キス・オブ・ザ・ドラゴン(龍の接吻)」という禁じられたツボの場所の特定を試みました。

劇中では、このツボに鍼をさされると、身体中の血液が頭部に集まり、目や耳や鼻から血を流しながら死に至るという設定です。

 

一刺しで人を死に至らしめるわけですから、禁鍼穴中の禁鍼穴と言えるでしょう。

 

映画「キス・オブ・ザ・ドラゴン」(2001年)とは?

この映画を初めて見たのは鍼灸師になる前でしたが、非常に印象的な映画でした。

 

ジェット・リーが演じる主役のリュウ捜査官は、ドラッグの密売ルートを暴くためにパリに招かれます。
しかし、捜査協力者であるはずの悪徳捜査官リチャードの罠にはめられ、無実の罪を着せられてしまい反撃を開始する、という非常にわかりやすいストーリーラインです。

 

この映画のユニークなポイントは、主役のリュウ捜査官が常に鍼を携帯していて、その鍼を治療だけではなく、戦闘にも活用するという点です。

このリュウ捜査官の鍼の使用に関しては、正式な中医師なのか、はたまた独学で身につけた技術なのかはわかりませんが、たとえ中医師だとしてもフランスにおいて勝手に鍼を使用しても法に触れないのか?という疑問が残ります。

 

秘穴「キス・オブ・ザ・ドラゴン」はどこにある?

「キス・オブ・ザ・ドラゴン」の位置を特定するために、このツボを使うシーンをコマ送りで検証しました。

このツボの名前が映画のタイトルになっている割に、劇中で一度しか登場しません。

さらに言えば、このツボに鍼が刺さっている場面は一瞬なので、位置の特定に苦心しました。

おそらくこの辺りではないかと考えました。
劇中の刺鍼の場面が側面からの映像なので、定かではありませんが、正中(身体の中心線)から少しずれているように見えました。

 

首の後ろに「頚百労(けいびゃくろう)」というツボがあります。
この「頚百労」は、背中側の首付け根に出っ張った部分があり、そこが第七頸椎の棘突起なのですが、そこから指3本上、親指1本分外にあるツボです。

私が見るに、「キス・オブ・ザ・ドラゴン」は、この「頚百労」のさらに指三本分ほど上くらいの位置ではないかと思います。

鍼の深度は、深くとも3cmくらいでしょうか。
そもそも、口に鍼を咥えて刺しているので、ここまで一瞬で刺し込めるだけでも名人芸だと思いまが、この程度の深さであれば、脊髄に到達している様子はなさそうです。

 

「キス・オブ・ザ・ドラゴン」の名前の由来は?

「キス・オブ・ザ・ドラゴン」の名前の由来についても考えてみました。

このツボは、相手を死に至らしめるためのツボらしいので、戦闘中に使用することを想定して、口で鍼を把持して、そのまま口で鍼を刺入するという方法を取るのが一般的なのでしょう。
口で鍼を刺入する様が、接吻をしているように見えることから「キス」なのでしょうが、「ドラゴン」の方は、何を示しているのでしょうか?

一瞬、リュウ捜査官の名前の「リュウ=龍」なのかと思いましたが、彼は中国人だと思われるので、「リュウ=劉or柳」が一般的ですよね。ただ、もしかしたら劉や柳にも龍の意味合いが含まれているのでしょうか。

もしくは、人間の脳と脊髄の形を「龍」に例えて、脊髄にまで刺すツボという意味なのでしょうか。しかしながら、鍼の深さを見るに脊髄に達しているとは思えません。

龍というのは、神獣なので人の命をも奪えるという意味なのかもしれませんね。ご存じの方がいらしたら、是非ご教示ください。

 

【 関連ページ 】

ツボとは?
気とは何か?

ブログ一覧

各ページで東洋医学の概念について詳しく解説しています。