鍼灸師 中川 照久
2021/2/24更新
東京駅・日本橋駅の鍼灸院
鍼灸師 中川 照久
2021/2/24更新
このような腰痛には鍼灸治療
✔ 立ち座り動作で膝の痛み・違和感がある。
✔ 膝の内側や前側が痛む。
✔ 階段の昇降で膝が痛む。
✔ 正座ができなくなった。
✔ 膝がまっすぐに伸びない。
✔ O脚である。
✔ 膝が以前より腫れているように見える。
✔ 膝の曲げ伸ばしでコキコキ音がする。
膝痛の原因
膝は動きが大きいがゆえに、不安定な関節と言えます。
日常生活では、膝という不安定な構造物に大きな荷重がかかるため、膝の骨や軟骨・靭帯には気付かないうちに徐々にダメージを与えられているのです。
そして、そのダメージが蓄積すると、たとえ大きなケガばなくても、痛みや違和感が出てきます。
膝の軟骨がすり減ると痛みがでる
膝関節は、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)が接続する部分のことをいいます。大腿骨と脛骨は直接接しているわけではなく、両方の骨の接続部分は、関節軟骨と半月板というなめらかで弾力性のある軟骨組織でおおわれています。
これらの軟骨組織は、膝関節への衝撃を和らげるクッションの役割を果たしていますが、加齢とともに軟骨がすり減って、削りカスが関節に炎症を起こしてしまうと、膝に痛みが出てきます。
また、軟骨がすり減ってクッション性が不足すると、関節の付近の骨に強い負荷がかかるようになります。すると、骨にダメージが蓄積し、変形したり、痛みが出たりするようになります。また、負荷を分散しようと、骨棘というトゲが関節部の骨に出現します。
このように、加齢にともなって、軟骨がすり減り、骨が変形し、痛みがでてくる状態を変形性膝関節症と言います。
筋肉が膝を守っている
軟骨がすり減りやすくなる原因は多岐にわたりますが、なかでも、膝周囲の筋肉の硬さ・凝りは軟骨の摩耗を加速させます。
膝周囲の筋肉は、通常、太いスプリングのように膝にかかる衝撃を和らげてくれます。
衝撃を吸収するスプリングのような機能を果たすためには筋肉の強い力が必要となります。
しかし、膝周囲の筋肉が硬く、凝った状態にあると、正常な強い力を発揮できないため、膝にかかる衝撃が骨や軟骨にダイレクトにかかり、軟骨をより摩耗させてしまいます。
また、膝周囲の筋肉には膝の安定性を高める役割もあります。
特に、ももの前面内側にある「内側広筋」は、特に膝関節の安定化に大きく関わっています。
内側広筋が硬く、凝った状態にあると、筋力を十分に発揮できず、動作時に膝関節が揺れて軟骨が摩耗しやすくなります。
内側広筋には、膝にとりわけ効用のある治療点があり、鍼灸学的な観点から見ても重要なポイントです。
膝痛に対する鍼治療
当院では、膝の痛みに対してトリガーポイントを使った鍼治療を多く行っています。
トリガーポイントを使った鍼治療は筋肉の硬さを緩めて膝関節のバランスを取ることで膝の関節軟骨の摩耗を抑えることができるため、変形性膝関節症による膝の痛みにも効果的です。
膝関節に問題がある方の中には、太もも前面内側の筋肉である「内側広筋」に痛みを感じる方も多く、その痛みを除去する治療法として有効なのがトリガーポイントを使った鍼治療です。
トリガーポイントとは?
トリガーポイントとは、筋肉の凝りの表面にあり、押すと痛む部位を指します。
「痛みの引き金になる点」と和訳することができます。
この痛みの引き金になる筋肉の凝りを鍼治療で直接刺激すると、筋肉が緩んで痛みが消えます。
膝を包括的に治療する
さらに、膝の関節は腰や股関節・足関節と共同して動くことが多いので、それらの関節も調整する必要があります。
その為には、それらの関節を動かす筋肉を治療しなければなりません。
特に関連の強い腰や股関節は、分厚い筋肉に覆われているため、表層だけでなく深層の筋肉も直接刺激できる、鍼治療が有用なエリアと言えます。
膝の動きに連動することが多い足関節周辺にも、膝の治療に高い効果が認められているツボが密集しています。
また、膝自体は非常に冷えやすいため、鍼治療と併せて、灸治療で温熱刺激を与えると膝の血流が改善し、膝周辺の新陳代謝が活性化することで、治療効果の増大が期待できます。